2012年 08月 05日
夏休みの記録(7)、第6日 |
7月12日(木) 曇りのち晴れ
この日のプランは、天気が良ければもう一度山へ、悪ければ別のところへ、としました。
前日夜の天気予報では、「時々にわか雨、降水確率60%」みたいな感じ。朝起きたときの予報も同様です。「もし登るとしたら」の目的地方面は雲の中です。よって、少し後ろ髪引かれながらも下山決定。先にも書きましたが、一度街に下りてしまうと、もう一度山にという気分にはなりにくいです。
なので、ゆっくり朝ごはん食べて、ゆっくり出発。さて行き先は、、、、
前日の夜、急に思い立って、隣国イタリアのトリノへ行こうかという話になりました。目的は「自動車博物館」です。少し前に、Asahi.comのコラム、「アモーレ、モトーレ」で紹介記事が出ていたのを思い出し、地図を見たらトリノは結構近いことが分かったから、というのが理由です。この手の乗り物博物館の類、私も結構好きですが、とりわけ我が家の中坊主の最近の関心事は専ら車関係だからです。もっとも、中坊主の興味対象は博物館にあるような昔の車じゃなくって、今時の高性能車のようですが。。。私はと言うと、1960年台、70年台の車、とりわけ日本車を見るのが好きです。もろ、懐古趣味ですね。なのでトヨタ博物館は最高に嬉しかったです。
プラロニャンからトリノまで、最短ルートだと、ほとんどが高速道路で3時間足らずで着くことになっています。昼過ぎに着いてその日のうちに博物館へ行ってもいいし、途中で寄り道してトリノは翌日でもいいし、という極めていいかげんな計画(無計画)です。子供が生まれる前の車での旅行はだいたいこんな感じでしたが、夜になってからのホテル探しが面倒になったのと同時にネット予約が簡単になったので、こういう行き当たりばったりは久しぶりです。
プラロニャンから山道をほぼ降りきって、広い谷に出ると自動車専用道になります。ほとんど高速道路と同じ。そこの電光掲示板に「出口の何番と何番、ツール=ド=フランスのため閉鎖」と。
ってことは、この脇をツール=ド=フランスが通過するわけですね。興味はあっても、事前に調べて見に行こうというほどでも無かったので、この日にここを通るというのは知りませんでした。脇を走る一般道、いわれてみれば、それっぽい準備がされています。こりゃラッキー、もしかしたらツールの車列が見られるかも、ということで、閉鎖出口の次の出口で降りました。
降りたらすぐ、一般道がバリケードで閉鎖されています。おっ!
キョロキョロしていたら、通りかかりの人が「ドイツ語で」話しかけてきました。車のナンバーみてのことだと思います。
「ツール=ド=フランスで道路閉鎖だよ。どこ行きたいの?」
「いえ、どこというのはないのですが、ツール=ド=フランス見れるかな、と。何時ころ通るか知ってますか?」
「今11時半、、、まもなくスポンサーのパレードが始まって、本番は12時半くらいかな。」
「有難う!」
幸い、都会(アルベールヴィル)から少し離れているので駐車も簡単。木陰に車を止めて、バリケードの方に向かいます。沿道にはそれなりに観衆が出てきていますが、まだ何も来ないのでおしゃべりしています。
しばらくすると、パレードの先導車が何台もやってきて、そのうちスポンサーのパレード本体がやってきました。
実はこんなものがあること自体、私も家族も全然知らず。スポンサーの車からは、いろんな小物をばら撒いています。周囲の観衆はよく心得ていて、拾ったものを入れる入れ物持参の人も多いです。我家も、Tシャツ1枚と、小物を数個ゲットしました。
このパレード、結構延々と続きますが、やがてなんでもない車(でも関係者の)が多くなります。近くに住んでいる人は、この辺で獲物をもってうちにいったん帰ります。選手たちが何時何分頃に通過するか、よく知っているのでしょう。
我々はそのへんが分からないので、ずっと道端で待っています。そのうち12時半に近くなりましたが、全然来る気配がありません。ヘリコプターの音も全然近付いてこないし。
「もしかして、12時半はスタート時刻のことだったのかな?でも、どこがスタートなんだろう?」(実はアルベールヴィルだった)
かなり待ちくたびれた頃に、ようやくそれらしい先導車が何台も通り過ぎました。近所の観衆も出てきています。
10人ほどの先頭集団が通過したのは、写真のタイムスタンプによると13:15頃。
100mかそこら後に10人強の第2集団。
更に100mほど後に大集団。
全部あわせても、ほんの数十秒でした。まだスタートから近く、かつ平地なのでこんなものなのでしょう。続いて、各チームのサポートの車が延々と続きます。
2時間近く待ったのに本番はたった数十秒、撮った写真もほんの数枚。(カメラの反応が遅くて、、、) けれども、もともと計画していたわけではないのに、偶然ホンモノを目の前で見ることができて、とってもラッキーでした。
この頃になるともう空は晴れていましたが、山にもう一日いるより、ずっと値打ちある一日になった、、、と思ったのは私だけかな? でも家族もパレードはとっても面白がってみていました。
さて、田舎街の食堂は午後休みの時間なので、高速を少し走って、出口脇によくあるファミレス風食堂で遅い目の昼食。お店のテレビではツールの続きをやっています。山岳区間に入り、見る分には面白いところ。
さて我々は、このあとどうしようか。。。 天気は回復して快晴、なのでやっぱり景色の良いところへ。結局、一昨年のエクランの帰りに横目で見て気になっていた、ガビリエ峠(Col du Gabilier)へ行きました。海抜2642m、隔年くらいでツールドフランスのコースにも選ばれるところです。
なので、自転車族も結構来ています。自分は、、、登りきれるかなぁ。
峠の駐車場から、それそこサンダル履きで3分も歩けば行ける所にすばらしい展望台があります。
円形案内板もあって、どれがどの山だかもよくわかります。景色はとってもすばらしいのですが、、、自分の脚で登ってみる景色ほどには感激しないというのは私だけでしょうか。
あとは、適当なところで本日の宿を決めないといけません。イタリアまで入るか、フランス側に泊まるか。今回の夏休み、主目的地はフランスでしたが、まだそれらしいフラ飯にありついていないので、フランス側に泊まることにしました。
結局泊まったのは、国境超えの峠の上り口のちょっとした街、Lanslebourg-Mont-Cenis。読み方は「ランブール=モン=セニ」でいいのでしょうか。 トンネルで抜ける高速道路ができる前は、イタリアへ抜ける街道筋の宿場町だったんだろうなと言う感じの街。
レストランもやっている2つ星ホテルに投宿。表通りにある数件の飯屋のメニューを一通りチェックして、結局は宿泊ホテルのレストランに決めました。ここの食事は結構正解。場所柄「アルプス名物」(チーズフォンデュとか)がメニューの目立つところに書いてありますが、そうでない普通のメニューもそれなりにありました。
3人の部屋代+夕食と飲み物で160ユーロ、満足です。
この日のプランは、天気が良ければもう一度山へ、悪ければ別のところへ、としました。
前日夜の天気予報では、「時々にわか雨、降水確率60%」みたいな感じ。朝起きたときの予報も同様です。「もし登るとしたら」の目的地方面は雲の中です。よって、少し後ろ髪引かれながらも下山決定。先にも書きましたが、一度街に下りてしまうと、もう一度山にという気分にはなりにくいです。
なので、ゆっくり朝ごはん食べて、ゆっくり出発。さて行き先は、、、、
前日の夜、急に思い立って、隣国イタリアのトリノへ行こうかという話になりました。目的は「自動車博物館」です。少し前に、Asahi.comのコラム、「アモーレ、モトーレ」で紹介記事が出ていたのを思い出し、地図を見たらトリノは結構近いことが分かったから、というのが理由です。この手の乗り物博物館の類、私も結構好きですが、とりわけ我が家の中坊主の最近の関心事は専ら車関係だからです。もっとも、中坊主の興味対象は博物館にあるような昔の車じゃなくって、今時の高性能車のようですが。。。私はと言うと、1960年台、70年台の車、とりわけ日本車を見るのが好きです。もろ、懐古趣味ですね。なのでトヨタ博物館は最高に嬉しかったです。
プラロニャンからトリノまで、最短ルートだと、ほとんどが高速道路で3時間足らずで着くことになっています。昼過ぎに着いてその日のうちに博物館へ行ってもいいし、途中で寄り道してトリノは翌日でもいいし、という極めていいかげんな計画(無計画)です。子供が生まれる前の車での旅行はだいたいこんな感じでしたが、夜になってからのホテル探しが面倒になったのと同時にネット予約が簡単になったので、こういう行き当たりばったりは久しぶりです。
プラロニャンから山道をほぼ降りきって、広い谷に出ると自動車専用道になります。ほとんど高速道路と同じ。そこの電光掲示板に「出口の何番と何番、ツール=ド=フランスのため閉鎖」と。
ってことは、この脇をツール=ド=フランスが通過するわけですね。興味はあっても、事前に調べて見に行こうというほどでも無かったので、この日にここを通るというのは知りませんでした。脇を走る一般道、いわれてみれば、それっぽい準備がされています。こりゃラッキー、もしかしたらツールの車列が見られるかも、ということで、閉鎖出口の次の出口で降りました。
降りたらすぐ、一般道がバリケードで閉鎖されています。おっ!
キョロキョロしていたら、通りかかりの人が「ドイツ語で」話しかけてきました。車のナンバーみてのことだと思います。
「ツール=ド=フランスで道路閉鎖だよ。どこ行きたいの?」
「いえ、どこというのはないのですが、ツール=ド=フランス見れるかな、と。何時ころ通るか知ってますか?」
「今11時半、、、まもなくスポンサーのパレードが始まって、本番は12時半くらいかな。」
「有難う!」
幸い、都会(アルベールヴィル)から少し離れているので駐車も簡単。木陰に車を止めて、バリケードの方に向かいます。沿道にはそれなりに観衆が出てきていますが、まだ何も来ないのでおしゃべりしています。
しばらくすると、パレードの先導車が何台もやってきて、そのうちスポンサーのパレード本体がやってきました。
実はこんなものがあること自体、私も家族も全然知らず。スポンサーの車からは、いろんな小物をばら撒いています。周囲の観衆はよく心得ていて、拾ったものを入れる入れ物持参の人も多いです。我家も、Tシャツ1枚と、小物を数個ゲットしました。
このパレード、結構延々と続きますが、やがてなんでもない車(でも関係者の)が多くなります。近くに住んでいる人は、この辺で獲物をもってうちにいったん帰ります。選手たちが何時何分頃に通過するか、よく知っているのでしょう。
我々はそのへんが分からないので、ずっと道端で待っています。そのうち12時半に近くなりましたが、全然来る気配がありません。ヘリコプターの音も全然近付いてこないし。
「もしかして、12時半はスタート時刻のことだったのかな?でも、どこがスタートなんだろう?」(実はアルベールヴィルだった)
かなり待ちくたびれた頃に、ようやくそれらしい先導車が何台も通り過ぎました。近所の観衆も出てきています。
10人ほどの先頭集団が通過したのは、写真のタイムスタンプによると13:15頃。
100mかそこら後に10人強の第2集団。
更に100mほど後に大集団。
全部あわせても、ほんの数十秒でした。まだスタートから近く、かつ平地なのでこんなものなのでしょう。続いて、各チームのサポートの車が延々と続きます。
2時間近く待ったのに本番はたった数十秒、撮った写真もほんの数枚。(カメラの反応が遅くて、、、) けれども、もともと計画していたわけではないのに、偶然ホンモノを目の前で見ることができて、とってもラッキーでした。
この頃になるともう空は晴れていましたが、山にもう一日いるより、ずっと値打ちある一日になった、、、と思ったのは私だけかな? でも家族もパレードはとっても面白がってみていました。
さて、田舎街の食堂は午後休みの時間なので、高速を少し走って、出口脇によくあるファミレス風食堂で遅い目の昼食。お店のテレビではツールの続きをやっています。山岳区間に入り、見る分には面白いところ。
さて我々は、このあとどうしようか。。。 天気は回復して快晴、なのでやっぱり景色の良いところへ。結局、一昨年のエクランの帰りに横目で見て気になっていた、ガビリエ峠(Col du Gabilier)へ行きました。海抜2642m、隔年くらいでツールドフランスのコースにも選ばれるところです。
なので、自転車族も結構来ています。自分は、、、登りきれるかなぁ。
峠の駐車場から、それそこサンダル履きで3分も歩けば行ける所にすばらしい展望台があります。
円形案内板もあって、どれがどの山だかもよくわかります。景色はとってもすばらしいのですが、、、自分の脚で登ってみる景色ほどには感激しないというのは私だけでしょうか。
あとは、適当なところで本日の宿を決めないといけません。イタリアまで入るか、フランス側に泊まるか。今回の夏休み、主目的地はフランスでしたが、まだそれらしいフラ飯にありついていないので、フランス側に泊まることにしました。
結局泊まったのは、国境超えの峠の上り口のちょっとした街、Lanslebourg-Mont-Cenis。読み方は「ランブール=モン=セニ」でいいのでしょうか。 トンネルで抜ける高速道路ができる前は、イタリアへ抜ける街道筋の宿場町だったんだろうなと言う感じの街。
レストランもやっている2つ星ホテルに投宿。表通りにある数件の飯屋のメニューを一通りチェックして、結局は宿泊ホテルのレストランに決めました。ここの食事は結構正解。場所柄「アルプス名物」(チーズフォンデュとか)がメニューの目立つところに書いてありますが、そうでない普通のメニューもそれなりにありました。
3人の部屋代+夕食と飲み物で160ユーロ、満足です。
by weingau
| 2012-08-05 21:11
| Reise