2017年 07月 16日
7月16日(日) 小屋泊まり山行第1日、Alp SardascaからSaarbrücker小屋へ |
今日からこの夏のメインイベント、2泊3日の小屋泊まり山歩き。
入山口のAlp Sardasca (1648m) への林道は一般車通行禁止。歩いて2時間半は時間的にもキツいので、Klostersの駅前から専用のミニバンタクシーを使います。前日予約が必要で、4人以上揃うと1人15ユーロ。Alp Sardascaには、山仕事の人達の仮住居みたいなのがありますが、お店の類はありません。
歩き始めは9時20分頃。ここからのメジャーなルートはSilvretta小屋へ向かうものですが、我々は小屋予約の関係で逆回りするのでSeetal小屋方面へ向かいます。最初は樹林帯の急登ですが、まだ陽が当たらないので助かります。ペンキの標識はきちんと付けられていますが、歩く人はそんなに多くないようで道は寂しいです。
1時間ちょっと歩いたところでSeetal小屋(2050m)。一休みして先へ向かいます。
池の岸沿いにずっと踏み跡があるので進みます。ペンキの印をしばらく見かけないのが気になるといえば気になるのですが、踏み跡は随分しっかりしています。
ですが、池が終わった辺りから踏み跡が寂しくなり、やがて道とは言えない雰囲気というか、完全に道ではなくなってしまいました。周囲を見渡すと、、、斜面のだいぶ上の方に道らしきものと数名のハイカーが見えます。「しまった、道間違えたね。」
ずっと一本道だと思っていたので標識がないのも「そんなものか」程度に思っていました。ここでようやく地図を取り出してみると、本来の道は池沿いではなくて斜面を斜めに登っていきます。池沿いにも道がありますが途中で終わっています。
今いる場所から本来の道まで辿り付けるかなぁ。。。 歩けなくもなさそうなので道の方を目指してしばらく歩きましたが、やっぱり歩きにくくてとても時間がかかります。しかたないので「急がば回れ」で、分岐まで戻ることにしました。
結構戻って、、、
池が見えてはしゃいでいたあたり、踏み跡が一杯付いていたところで、一番池から遠い側を歩けばきちんとした標識があって、間違いようのなさそうな道。でもそのときは目に入らなかったんですね。ほぼ1時間のロスタイムでした。
本来の道も陽のよく当たるところは植物がよく茂り、道はとっても寂しいです。ヨーロッパでこれまでに歩いたなかでも一番寂しい感じかも。
そのうち潅木がなくなり草も少なくなると、地面がよく見えるので少し歩きやすくなります。
池のほとり、途中で終わっている道がここからだと見えますね。
Schottensee (2495m) 到着は13時45分頃。道を間違えて戻ったところから2時間ほど。途中一回休憩しています。
「See」と言う名前がついていますが、湖らしきものが見えません。この目の前のところが湖だったけど干からびてしまった??
実はもう少し歩くと、進行方向左後方に池がありましたが、なぜか写真に撮っていませんでした。
見ての通り、草が生えているのはこの辺りまでで、この先はガラガラ道になります。登山道はこの沢を渡って反対側の斜面を登っていきます。
渡渉点は、その時々の流れの状態でも変わるので、靴を濡らしたくなければ渡り易いところを探す必要があります。でもまあ大きな流れではないのですぐに見つかります。
登山道はこんな感じで、道ははっきり分かりますが、そんなに人通りが多い感じではありません。実際この日の朝からここまで、すれ違ったのも追い越していったのもそれぞれ1組だけだったかな。
やがてGroßes Seehorn (3121m)西面からの氷河が真正面に見えるところに出て、あとは氷河脇のガレの中の道を歩きます。氷河上にはGroßes Seehornに登ってきた帰りらしい本格登山者のパーティーが何組か。ちなみにこの辺りの3000m峰はどれも山屋さんの世界です。
途中、気持ち程度の雪渓歩きも。
ようやくSeelücke峠(2776m)に到着(15:30)。ここはスイスとオーストリアの国境でもあります。登攀帰りの山屋さんグループに、小屋から散歩に来たハイカー達も混じって賑わっています。
頂上ではありませんが、両側の景色が見えて気持ちいいです。今晩の宿となるSaarbrücker小屋も近くに見えます。自分たちが歩いてきた道、途中ほとんど人には会わなかったのですが、峠で休んでいると後から何組か登ってきました。
記念写真とって、たっぷり休憩ののち、小屋へ。先ほどまでに比べると、ずっとよく踏まれていて歩き易い道になります。
45分ほどで小屋へ到着(16:30)。
このザールブリュッケン小屋はネットやメールでは予約不能で、ホームページには「予約は電話で」と。電話嫌いの私ですが、仕方ないので電話したのが数日前でした。大部屋と小部屋があるのはホームページで見ていましたが、予約の電話ではそこまで話す余裕無く。チェックインの際に「どっちがいい?」と訊かれたので「小部屋!」と。少し高いのでしょうが、他所の人達大勢と一緒の大部屋よりずっと気楽で快適です。
この小屋ではチェックインするとこんなカードを渡されます。注文した飲み物や食べ物はみなこのカードの裏に書いていって、夕食後にまとめて清算します。
寝場所を確保したら、まずはとりあえずビール。
ところでこの小屋、北面のオーストリア側からはオフロード4駆なら走れる程度の道が繋がっていて、実際小屋の車が1台止まっていました。このビールも車で運んで来るのかな。
この小屋は他にも不思議(?)なことが2点ほど。小屋の名前はSaarbrücker Hütte、「ザールブリュッケン小屋」です。なんでドイツの地名が付いていているのかというと、、、この小屋はオーストリアではなくてドイツ山岳会の持ち物だそうです。周囲にはいくつか同じようなのがあって、いずれもドイツの地名が名前になっています。実際に小屋の運営をしているのは地元の人ですが。
もう一つの小さなビックリは食事。「アラカルト」で注文します。
日本でもヨーロッパでも、これまで食事つきで泊まった山小屋では、すべてメニューは一つで皆同じものを食べるようになっていましたが、このザールブリュッケン小屋では晩ごはん、朝ごはんとも、いくつかのメニューから好きなものを選ぶようになっています。
まあ街中ではないので選択肢が多くはありませんが、晩ごはんだと、スパゲティー、シュペーツレ(ドイツ語圏の麺)、シュニッツェル、焼きソーセージ、サラダなんかがメインで、あとスープやデザートも選べます。
お値段はと言うと、入山口のスイスの町の食堂より安いです。その日のメニューは受付兼厨房のところに黒板に書かれています。面白いので後で写真を撮ろうと思っていたら、晩ご飯が終わる頃には朝ごはん用に書き換えられていました。
朝ごはんは「大」か「小」かの2通り。「小」だとパン2切れにバターとジャム、「大」だとパンが3切れになり、更にチーズとソーセージが付きます。
このほか、ランチパックが注文できて、黒パン2切れに、チーズ少々と乾いたソーセージ2本が付いていました。ソーセージは昼ごはんにも少し食べたけど、次の小屋に着いたときのビールのおつまみとして活躍。
3年前のモンヴィソ小屋では夕食時にビールとワインを飲みすぎて調子悪くなった人がいたので、今回はお酒は少し控えめに。
ぼちぼち寝ようかという10時すぎ、ようやくほぼ真っ暗になったので外へ出てみました。期待通り、天の川が見事に明るく見えます。その割には星の方は「星座が分からなくなるほどいっぱい見えて」でもなく、見えていたのは4等星くらいまでか。歳相応に感度が落ちたのか、空が少し霞んでいたのか。
入山口のAlp Sardasca (1648m) への林道は一般車通行禁止。歩いて2時間半は時間的にもキツいので、Klostersの駅前から専用のミニバンタクシーを使います。前日予約が必要で、4人以上揃うと1人15ユーロ。Alp Sardascaには、山仕事の人達の仮住居みたいなのがありますが、お店の類はありません。
展望の開ける小高いところへ出ると、正面の山と池がよく見えます。踏み跡があちこちにあって、、、実はここで失敗したのがあとで分かるのですが、、、とりあえず池のほとりへ。
池の岸沿いにずっと踏み跡があるので進みます。ペンキの印をしばらく見かけないのが気になるといえば気になるのですが、踏み跡は随分しっかりしています。
ですが、池が終わった辺りから踏み跡が寂しくなり、やがて道とは言えない雰囲気というか、完全に道ではなくなってしまいました。周囲を見渡すと、、、斜面のだいぶ上の方に道らしきものと数名のハイカーが見えます。「しまった、道間違えたね。」
ずっと一本道だと思っていたので標識がないのも「そんなものか」程度に思っていました。ここでようやく地図を取り出してみると、本来の道は池沿いではなくて斜面を斜めに登っていきます。池沿いにも道がありますが途中で終わっています。
今いる場所から本来の道まで辿り付けるかなぁ。。。 歩けなくもなさそうなので道の方を目指してしばらく歩きましたが、やっぱり歩きにくくてとても時間がかかります。しかたないので「急がば回れ」で、分岐まで戻ることにしました。
池のほとり、途中で終わっている道がここからだと見えますね。
実はもう少し歩くと、進行方向左後方に池がありましたが、なぜか写真に撮っていませんでした。
記念写真とって、たっぷり休憩ののち、小屋へ。先ほどまでに比べると、ずっとよく踏まれていて歩き易い道になります。
このザールブリュッケン小屋はネットやメールでは予約不能で、ホームページには「予約は電話で」と。電話嫌いの私ですが、仕方ないので電話したのが数日前でした。大部屋と小部屋があるのはホームページで見ていましたが、予約の電話ではそこまで話す余裕無く。チェックインの際に「どっちがいい?」と訊かれたので「小部屋!」と。少し高いのでしょうが、他所の人達大勢と一緒の大部屋よりずっと気楽で快適です。
ところでこの小屋、北面のオーストリア側からはオフロード4駆なら走れる程度の道が繋がっていて、実際小屋の車が1台止まっていました。このビールも車で運んで来るのかな。
この小屋は他にも不思議(?)なことが2点ほど。小屋の名前はSaarbrücker Hütte、「ザールブリュッケン小屋」です。なんでドイツの地名が付いていているのかというと、、、この小屋はオーストリアではなくてドイツ山岳会の持ち物だそうです。周囲にはいくつか同じようなのがあって、いずれもドイツの地名が名前になっています。実際に小屋の運営をしているのは地元の人ですが。
もう一つの小さなビックリは食事。「アラカルト」で注文します。
日本でもヨーロッパでも、これまで食事つきで泊まった山小屋では、すべてメニューは一つで皆同じものを食べるようになっていましたが、このザールブリュッケン小屋では晩ごはん、朝ごはんとも、いくつかのメニューから好きなものを選ぶようになっています。
まあ街中ではないので選択肢が多くはありませんが、晩ごはんだと、スパゲティー、シュペーツレ(ドイツ語圏の麺)、シュニッツェル、焼きソーセージ、サラダなんかがメインで、あとスープやデザートも選べます。
お値段はと言うと、入山口のスイスの町の食堂より安いです。その日のメニューは受付兼厨房のところに黒板に書かれています。面白いので後で写真を撮ろうと思っていたら、晩ご飯が終わる頃には朝ごはん用に書き換えられていました。
朝ごはんは「大」か「小」かの2通り。「小」だとパン2切れにバターとジャム、「大」だとパンが3切れになり、更にチーズとソーセージが付きます。
このほか、ランチパックが注文できて、黒パン2切れに、チーズ少々と乾いたソーセージ2本が付いていました。ソーセージは昼ごはんにも少し食べたけど、次の小屋に着いたときのビールのおつまみとして活躍。
3年前のモンヴィソ小屋では夕食時にビールとワインを飲みすぎて調子悪くなった人がいたので、今回はお酒は少し控えめに。
ぼちぼち寝ようかという10時すぎ、ようやくほぼ真っ暗になったので外へ出てみました。期待通り、天の川が見事に明るく見えます。その割には星の方は「星座が分からなくなるほどいっぱい見えて」でもなく、見えていたのは4等星くらいまでか。歳相応に感度が落ちたのか、空が少し霞んでいたのか。
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by weingau
| 2017-07-16 23:00
| Reise